重度障がいで脳の病気の息子と…。「2歳まで命があるかどうか…」そう、医師から告げられたしゅう君。でも彼は今、小学生。毎日が戦いですが、家族みんなで?今を生きる?ことと向き合っています。

  2児の母である安藤真夕さんは、結婚・長女の出産後も大好きな仕事を続け、着実にキャリアを積み上げる日々でした。しかし、長男(しゅう君)を出産後、その子に障がいがあるとわかってから、生活は一変。今なお病名がつかない、難治性の障がいを持つ息子との生活は、不安と恐怖ばかりだけでなく、いくつかの新しい出会いと奇跡をもたらしてくれました。そんな、いろいろな思いや経験をしてきた安藤さんの言葉には、子育て中のママ&パパの「チカラ」になるキーワードがいっぱいです。
 まるで予期していなかった子供の障がいの事実を知った時の心境や、それを自分の中に受け入れていった経緯、また現在の活動や今後の夢について、名古屋ベビータイムズの記者が安藤さんに直接お話しを伺ってきました。


ハンディキャップ,真っ暗な不安と恐怖 6ヶ月目からの覚悟

 長男(しゅう君)が生後2ヶ月経った頃、突如けいれんが始まり、近所のクリニックで診てもらったところ、「新生児特有のびくつきだから問題ない」と言われたのですが、けいれんはますますひどくなり、しまいには泡を吹いて失神してしまうほどに……。表情もなくなり、これはおかしいと思い総合病院でMRI検査を受けたところ、「前頭葉が真っ白」という状態でした。あまりない症例のため、お医者さんもはっきりとした診断はできないようでしたが、「おそらく先天性の代謝異常で、2歳まで命があるかどうか…」という話でした。
 その時の心境と言えば、本当に “真っ暗” で人生終わったな、という感じでした……。似たような症状の病気をインターネットで検索しては、その病気の行く末を我が子に置き換え、自分は耐えられるのだろうか……、と恐怖に震え、それならば、別れが辛くないように、「子供に愛着を持たないようにしよう…」「深い仲になる前に空に帰って欲しい…」と思っていました。そういった逃げの感情を持ちながら、どん底まで落ちに落ちたはてに「どうせ死んでしまうかもしれないなら…今できることを!」と覚悟を決めたのが、生後6ヶ月頃のことでした。



ホメオパシー,「なんとかしたい」思いが 奇跡のはじまり

 実家の両親にも協力してもらいながらの入院生活は、本当に大変でした。病名がないため、根本治療もなく、ただ弱っていくのを見ているしかない。やがて、鼻からの経管栄養が始まったのですが、どうしても食べることを忘れて欲しくないという思いから、ミルクを飲ませて誤嚥性(ごえんせい)の肺炎を起こしてしまったこともありました……。それでも諦めきれず、お医者さんに隠れてバナナのペーストを食べさせたり……。
 そんな状態の中、けいれんの薬で朦朧(もうろう)としていく息子の姿を見ながら、対処療法しかできない西洋医学では何も変わらないのではないか!…という思いに。それに代わる何かを夢中で模索していた時、知り合いに声をかけてもらい出会ったのが「ホメオパシー(※自然治癒力を触発する同種療法のこと)」でした。最初は訳も分からず始めた自然療法でしたが、息子にとっては効果てき面でした。治療開始すぐ、もともとアトピー性皮膚炎だった息子の肌が尋常じゃないほど悪化し、けいれんも2週間ほど止まらなかったのですが、ある日 “ピタッ” と治まってから、劇的に症状が緩和されたのです。
 そして、ある日…というか、忘れもしない8月8日。経管栄養用のチューブがなかなか鼻を通っていかない。真夏の暑い中、親子共々汗をかきながら…泣きながら……苦戦すること3時間。全く入る気配がありませんでした。ちょっと休憩、と手を休めた時、ふと「これって、もう息子にはチューブが要らないってことなのかも」という思いがよぎり、その日限りで経管栄養を終わりにすることを決めました。それ以来ずっと、今も口から食べる生活です。病院にも3ヶ月に一度検査に行くだけで、特に薬も服用していません。



自身の変化,朝ごはん2時間 毎日が戦い。でも…

 今は、スクールバスに乗って一人で学校に通うまでになりましたが、それでも毎日が戦いです。朝ご飯を食べさせるだけで2時間かかることだってざらですし、いつけいれんの発作が起きるかもわかりません。
 私はもともと、営業事務と司会の仕事をしており、仕事が大好きでとても大切にしていました。なので、1人目(長女)の出産後は、「自分の給料全部あげるから」と母の仕事を辞めさせてまで、娘を実家に預けて職場復帰しました。もちろん、家族も娘も第一ですが、1人目の時は “自分を輝かせること” が優先だったような気がします。しかし、息子が生まれてからは、生活が一変。どん底まで落ちましたが、とにかく “今を生きる” ことと向き合うようになりました。今のようなバタバタした子育てに追われる生活は、昔の自分からは想像もできなかったことですが、今の自分の方が好きだと胸を張って言えます。主人、娘、息子に囲まれて、「あー、今を生きているな」と実感せずにはいられない毎日です。


主人、娘、息子に囲まれて、 「あー、今を生きているな」と 実感せずにはいられない毎日です。


マニフィックケア協会 障がい児ケア,出会えた世界に感激 活動の原点に

 もともと行動的な性格だったこともあり、息子のために良いと思ったことは何でも取り入れました。筋肉の動きをスムーズにするためにベビーマッサージやチャイルドヨガを習い、インストラクターの資格も取得しました。教室も開講したりしていましたが、これだけでは障がい児をケアするには不十分だと、より専門的な知識を勉強する必要性を感じました。
 そんななか出会ったのが、一般社団法人マニフィックケア協会の川崎忍代表でした。その出会いが私にとって大きな転機となりました。川崎代表なら「病気のこどもたちのケアの確立を叶えてもらえるかもしれない」と夢が膨らみました。 それと同時に、薄っぺらい知識で障がい児の体を癒すお手伝いをしようとしていた自分が恥ずかしくなり、もっと体の事を勉強し、脳にプラスになるケアができるようになりたいと強く思いました。
 15年前からアロマケアの活動をしながら、高齢者施設で10年、2万人以上の高齢者の方のケアをしている川崎代表だからわかること。その集大成を世の中に伝えたいという熱い想いに共感し、協会立ち上げメンバーとして関わらせていただいています。病気の子やハンディキャップを持つ子供たちの「脳にプラスになるケア」、今まで世の中を探し回ってもどこにもなかった「本物の障がい児ケア」が、いよいよスタートします。子供たちにケアを通じて脳にプラスの刺激が届き、手足が動きやすくなり、リラックスするのはもちろん、成長につながると思うと感無量でこみあげてくるものがあります。これこそが障がい児の母として心から必要だと感じるケアだったのです。



新たなる夢,足りない部分は作る ひとつずつ形に

 実際に障がい児を育てていると、既存の施設やサービスだけでは足りない部分も見えてきます。でも、その不満を言うのではなく、自分が経験しているからこそわかる “こういうものがあったらいいのに…” という物事をひとつずつ形にしていき、今後多くの放課後ディサービスや障がい者施設でマニフィックケア協会の障がい児ケアを受ける事ができるようにしたいと思っています。
 そして、マンツーマンによる「音楽療法」。ひと口に障がい児といっても、その子の特質や特徴によっていろんなパターンがあるのですが、私が出会った音楽療法は、息子だけのために、グランドピアノで音楽を奏で、語りかけてくれるレッスンで、その様子にとても感激し、その時は号泣してしまったほどでした。そして、このマンツーマン音楽療法をはじめ、病気の子やハンディキャップを持つ子供たちの、“脳にプラスになるケア” をどんどん発信していきたい、という思いも強まりました。
 現在は、名古屋に拠点を持つ障がい児のための施設「NPO法人ラマモンソレイユ」で行われている音楽療法の教室に息子を通わせながら、一般社団法人マニフィックケア協会のスタッフとして、そこに通う障がい児のケアのお仕事をしています。また、そういった総合的な障がい児ケアの拠点を、地元である一宮にも確立し、「当たり前のように皆が利用できるように…」という夢に向かって、課題が山積みですが、一歩ずつ前に進んでいます。また、こんな私の姿を見て、一人でも元気になってくれるママやパパがいてくれたら嬉しいです!


読者のみなさまへ

豪田トモ/映像クリエイター・映画監督

 最後に、今子育て真っ最中のお母さん、お父さん。毎日大変ですよね!時にはイライラして子供にあたってしまったり、落ち込んだり、悩んでしまったりすることもあると思います。でも、その大変な時期が一番かわいい時期なんですよね。真っ暗なトンネルでもいつかは出口がきます。どん底まで落ち、今なお不安と戦っている私が言うんです。大丈夫です!一緒に子育て、楽しみましょう!

安藤さんのブログ「命あるかぎりいっぽいっぽ」
 http://ameblo.jp/mayumomo/




一般社団法人マニフィックケア協会  

 脳・細胞・皮膚学・リンパ骨格・筋肉などのケア方法を学び、実践できる「本物の技術」を修得できるセラピスト(認定資格)スクールです。医師・看護師を含む医療及び介護従事者による、深い座学と実技は、13年以上現場で活躍する講師の集大成と言えます。各コース修了後も、さらに専門的な講習会を企画し、常に最新のケアや医学、介護知識を学ぶことができます。
http://www.magnifiquecare.com/


NPO法人ラマモンソレイユ

 大阪・京都・名古屋で「五感創樂」をテーマに、心身に障がいを持つ子どもたちを対象とした障がい福祉サービス事業を展開しています。子どもたちの感性を育みながら、障がい福祉サービス、児童デイサービス、イベント企画・運営、ArtとMusic、芸術療法をベースに、ラマモンソレイユ独自の発達支援を行っています。
http://lamamansoleil.org/





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