日本の小児がん医療を支える「名大病院」。 患者と家族をつなぐ「ドナルド・マクドナルド・ハウス」

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2019年8月28日(水)、名古屋市昭和区鶴舞にある「ドナルド・マクドナルド・ハウス なごや」のプレス向け内覧会が開催されました。最初に、名古屋大学医学部附属病院(以下、名大病院)高橋義行教授(名古屋大学大学院 医学系研究科 小児科学)より、「小児がん拠点病院としての役割」ついて、現在の小児がんに対する名大病院の取り組みを伺いました。次に、梶山早苗看護師長より、「家族の役割・サポートの必要性」について伺い、小児科病棟の内覧へ。そして、「ドナルド・マクドナルド・ハウス なごや」の内覧から、実際に利用しているご家族のお話を伺いました。

名大病院は全国15施設の中でもトップクラス。日本の小児がん医療の〝最後の砦〟

名大病院の小児医療は、小児がん治療センター、小児外科系病棟、総合周産期母子医療センター新生児部門からなり、主に小児がん(生まれたときから15歳までに見られる悪性腫瘍の総称)の子や他病院から手術が必要で転院してきた子など、東海地区のみならず、日本の小児がん医療の〝最後の砦〟として、全国15施設(厚生労働省による小児がん拠点病院)の中でも1位の評価点(2013年2月1日 医療介護CBニュースより)で認定されています。

「小児がんの治療は大人の治療にくらべ、抗がん剤が効きやすいため、治療は長期化する」と高橋教授。そのため、入院も長くなり、家族や病院のフォローが欠かせません。長期間に及ぶ治療は、子どもや家族にストレスを与えます。名大病院では医師、看護師とともに、チャイルドイ・ライフ・スペシャリストという、子どもや家族の心やストレスのケアをする専門家が安心して治療に臨めるようにサポートしているそうです。(全国に約50名、名大病院には3名)

「入院・治療は、家族それぞれに生活の変化がおこります。家族でゆっくり話し合う時間も減ります。外泊許可が出ても、家が遠方でなかなか自宅に帰れなかったり、帰れても移動が負担になったり……。また、家族が来てもゆっくり過ごせる場所がなかったり……。そんな時こそ、「ドナルド・マクドナルド・ハウス なごや」の利用をすすめています」と梶山看護師長。

また、名大病院は入院中の子や外来治療中の子、またそのきょうだいをサポートする、様々な会も立ち上げられており、ナゴヤドームにへ招待したりなど、子どもにやさしい環境づくりを目指しています。この「ドナルド・マクドナルド・ハウス なごや」の隣接もそのひとつ。

プライベートな空間と時間。家族でほっとできる〝第二のわが家〟

「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、自宅からはなれて入院している子どもと、家族が一緒にすごせる滞在施設。「第二のわが家」として病院のすぐそばで運営されています。治療と治療の間の期間や、外泊許可がおりた時など、プライベートな空間で家族とゆっくり過ごすことができます。利用料は1日1人1,000円(患者は無料)。現在、「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は世界43カ国に367ハウス。日本には11ハウスあります。建設から運営まで100%寄付や募金、ボアンティアに支えられています。

「ドナルド・マクドナルド・ハウスなごや」(以下、なごやハウス)は、日本マクドナルドが出資する公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンが運営。2013年にオープンし、利用者数は約3000家族。ボランティア登録数は170人。

なごやハウスは、12家族が利用できる3階建て。アットホームで広々とした空間はホテルの様でした。自炊できるキッチンのある共用のダイニングルームから、トイレとお風呂付きのベッドルーム、ボランティアの方々が提供した本がズラリと並ぶ広い図書室(滞在しているお父さんが仕事をしたりも)、洗濯室などが完備されています。

かき氷お楽しみに会をを楽しむ子どもたち

 

自由に遊べるプレイルーム

 

疲労を癒してくれるマッサージチェア

 

明るく広い図書室

 

自由に利用できるランドリーとオープンデッキ

 

ゆったりとしたベッドルーム

病室・治療からの開放。自由に過ごせる安らぎのひととき。


最後に、実際になごやハウスを利用しているご家族のお話を伺いました。はじめに、大阪府の曽我部さん(写真左)。長女の史織ちゃん(5歳)が、3歳9ヶ月のころに病気がわかりました。当初は地元の病院で治療をしていましたが、セカンドオピニオンで名大病院へ。治療中は、お母さんも一緒に病室で過ごしていますが、外泊許可や入退院の前泊で、月に2回くらいなごやハウスを利用しているそうです。「病室での寝泊まりは大変!体中が痛くなります!」「なごやハウスは家族みんなで会える場所で、やわらかいベッドで時間を気にせず、ゆっくり寝られ……本当にほっとします」と曽我部さん。

次に名古屋市の梅本さん(写真右)。お子さんが3歳4ヶ月のころの病気がわかりました。家族3人で一緒にいたいという思いで、毎日、夫婦交代で病室となごやハウスを利用しています。

★ 募金と寄付について

全国のマクドナルドに募金箱があります。みなさまの心遣いが大きな力になります。次に、マクドナルドに行った際には、ぜひ「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を思い出してみてください。また、個人・企業からの寄付も受けつけています。詳しくは、記事下の公式ウェブサイトへ。

★ DATA

名古屋大学医学部附属病院
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/
公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウスチャリティーズ・ジャパン
https://www.dmhcj.or.jp/
ドナルド・マクドナルド・ハウス なごや
https://www.dmhcj.or.jp/jp-house/1592/
寄付について
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5125001

 

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