見過ごさないで!!子どもの花粉症急増中!
大人でもつら〜い花粉症。今、子どもの花粉症が驚くほど増えています。その鼻づまり、目のかゆみ…ひょっとしたら花粉症?と思ったら、どうぞ見過ごさずしっかり対応してあげてください。早めの診断と対策が重要なポイントです。
☆2、3歳で花粉症?!決して珍しくありません。
子どもの花粉症は年々増え、その発症率は、スギ花粉症だけでも5~9歳で30.1%、10~19歳では49.5%。つまり、5~9歳の3人に1人、10~19歳ではなんと2人に1人がスギ花粉症と言われています。最近では、2~3歳で花粉症になる子も決して珍しくありません。小さい子どもはうまく症状を伝えることができないため、ママやパパが早めに気づいてあげることがとても重要です。子どもならでは症状は「くしゃみ」より「鼻づまり」。鼻がつまって苦しいのでどうしても口呼吸になりがちです。また、大人の花粉症の鼻水に比べ、子どもの場合は少し「粘りのある鼻水」がでます。また、子どもの場合、「目」に症状が出るケースが多いのも特徴で、目をよくこすっていたら花粉症の可能性があります。花粉の時期に、熱はなく鼻づまりなどの症状が続いたら、花粉症を疑い、専門医(アレルギー科、小児科、耳鼻咽喉科)を受診してください。
☆放っておくと他のアレルギーの併発も。
子どもの花粉症は大きくなって体力がつけば自然と治る!と思っていませんか。残念ですが、花粉症は自然治癒が望めず、放っておいても治りません。しかも、鼻がつまったり、目がかゆいなどの症状は、子どもにとっても辛く、昼間の遊びや勉強にも影響が出ます。そして鼻がつまってよく眠れず、睡眠不足になりがちです。 そして、何より気になるのが花粉症により、気管支喘息や中耳炎や副鼻腔炎などの他の病気を併発しやすくなることです。また、鼻や目の粘膜がただれることにより、免疫力が下がりインフルエンザなどの病気にも罹りやすくなります。小さい頃に花粉症になった子どもは大きくなってから発症した人より、重症化しやすいので、まずはお子さんの症状が花粉症なのかどうかを検査し、明らかにすることが大切です。そして、花粉症と診断されたら、家族みんなでしっかり対策してあげましょう。
☆子どもの毎日から、徹底的に花粉をシャットアウト!
小さい子どもが自分で花粉対策をすることはできません。まわりの大人が子どもの生活から花粉をシャットアウトすることが重要。外出時には必ずマスクやメガネをさせること。上着はツルツルした素材を選んだり、髪の長い子は結んだり帽子をかぶるのも効果的。そして、とにかく花粉を家の中に入れないこと。出掛けたら家に入る前に花粉を落としてから家に入るように家族みんなで心掛けましょう。そして、帰ったら、手を洗い、うがいをさせましょう。(ぬるま湯で顔を洗ったり、目を洗うといいでしょう)その他にも、花粉の時期は洗濯物を外に干さない。掃除機や拭き掃除で床に落ちた花粉をきれいにしたり、空気清浄機を使ってお部屋の空気をクリーンにしましょう。また、子どもが寝る部屋は加湿器を使って空気の乾燥を防ぐことも大切です。あれもこれも大変そうですが、習慣にしてしまえばこっちのもの。今は発症していない家族にとっても花粉の時期、このような対策を行うことは発症しないことにつながるので家族みんなで協力しましょう。
☆子どもの花粉症、治療もどんどん進んでいます!
基本的に花粉症の治療は大人も子どもも基本は同じで、症状を和らげる「対処療法」と「根治療法」があります。対症療法には症状にあわせ内服薬、点眼薬、点鼻薬があり、小さい子どもでも使える坑アレルギー薬も出ています。花粉症は症状がひどくなってからでは、薬の効き目が出にくいので、薬を飲ませることに抵抗がありますが、できることなら症状が軽いうちから飲むといいと言われています。 また、7~8歳になるとレーザー治療を受けることができます。鼻粘膜のひだにレザー光線を照射して日焼けのような跡を作リ、鼻を通り易くします。副作用が少ないので、鼻づまりがひどい時は、医師と相談してみましょう。 また、根治療法として最近よく耳にするのが「舌下免疫療法」です。今では5歳から舌下免疫療法が可能となりました。自宅で1日1回、1分間、舌の下に保持した後、飲み込みます。最低でも3年以上、毎日継続して行う必要がありますので、治療を受けるのは子どもはもちろん、親にもかなりの覚悟が必要です。 また、薬局で子供用の市販薬を見かけるようになりました。市販薬を使用するときは大人用の薬の量を減らすのではなく、薬剤師に相談の上、小児用の薬を買い求めましょう。