子どもの肌トラブル!
症状ごとの対処法を紹介します

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発疹が出た!熱があったり、なかったり…

あせも 【 発疹ができやすい部位:首、頭、額、背中、くびれ 】

【症状】汗をかきやすい頭や額、背中や首すじ、手足のくびれなどにできやすく、かゆみがあるので、あせもの部分を掻きむしると傷になり、“あせものより”と呼ばれる症状に悪化する時があります。

【ケア】患部はよく泡立てた石鹸でやさしく洗い、清潔にしてください。かゆがるようなら、冷たいタオルなどで冷やすといいでしょう。何日もよくならず、ひどくかゆがるようなら、受診を。

おむつかぶれ 【 発疹ができやすい部位:おむつがあたっているところ 】

【症状】おむつがあたっている部分が炎症を起こして真っ赤になるトラブル。湿ってむれた状態のおしりに、うんちやおしっこの刺激が加わり、悪化すると皮がむけることも。

【ケア】かぶれているところを刺激しないように、お湯でぬらしたガーゼなどでやさしくふきとります。汚れがひどい時はシャワーでやさしく洗い、しっかり乾いてからおむつをします。

皮膚カンジダ症 【 発疹ができやすい部位:股やおしり 】

【症状】カンジダ菌というカビの一種が感染して皮膚が炎症を起こします。おむつかぶれと見分けがつきにくですが、おむつかぶれはおむつがあたる部分だけに発疹しますが、皮膚カンジダ症はくびれやしわの中まで湿疹が広がるのが特徴です。ひどくなると膿がでます。

【ケア】とにかく清潔にして肌をさらっと乾いた状態に保ちましょう。それでもなかなか良くならず、おむつかぶれ用の薬を塗っても良くならない時は、受診して調べてもらいましょう。

じんましん 【 発疹ができやすい部位:全身 】

【症状】食べ物や薬などによるアレルギー反応の一種です。かゆみが強く、突然発疹します。まわりとの境界線がはっきりして平らに盛り上がります。多くが数時間で消えます。

【ケア】原因が特定できたら、該当するものを避けるようにします。原因が食物によるものなら、お医者さんに相談してから制限するようにしましょう。患部を冷やすことでかゆみをやわらげて楽にしてくれます。顔や唇、口の中にできた時は、気道やのどの粘膜が腫れている場合があるのですぐに受診しましょう。

乳児湿疹・脂漏性湿疹 【 発疹ができやすい部位:顔、頭、首 】

【症状】生後2週間~1才頃にできる湿疹をいいます。食べこぼしやよだれ・汗などの刺激が原因となって起こります。ほとんどが清潔にしていれば3週間くらいで自然に治りますが、悪化すると黄色く脂っぽい“かさぶた”ができきます。これを乳児脂漏性湿疹と言います。

【ケア】湿疹ができている部分をよく泡立てたせっけんでやさしく洗ってあげてください。とにかく皮膚を清潔にして、かさついていたら保湿をしてあげましょう。頭や髪のはえ際などにできたかさぶたは、無理してとらず、入浴前にオリーブオイルやベビーオイルをぬってふやかしてから、優しく洗ってあげてください。

接触性皮膚炎 【 発疹ができやすい部位:手、足、顔、露出部分 】

【症状】食べ物、果汁、衣類、おもちゃなど、何かに接触してかぶれて起こります。接触した部位に激しいかゆみと赤いブツブツができます。

【ケア】かぶれた部分を清潔に保ち、炎症をおさえる薬を塗ります。何に触れてかぶれたのかを特定し、原因がわかったら触れさせないようにします。よだれや食べ物にかぶれた時は、食事の前にクリームなどで肌を保護し、汚れたらすぐにやさしく拭いてあげましょう。

 

 

水いぼ 【 発疹ができやすい部位:胴体、ひじ、ひざの裏側 】

【症状】ウイルスの感染によって皮膚の柔らかい部分にできるやや白っぽいいぼ。直径1~3mmくらいで水を含んだようにみえ、光沢があります。いぼのまん中が窪んでいるのが特徴。ひっかくとウイルスが飛び散り、他の場所に広がります。全身に広がる前に受診して治療しましょう。

【ケア】イボをひっかかないように患部はガーゼで保護します。患部を拭くタオルを別に用意し、擦らず軽くたたくようにしましょう。普段の予防は乾燥し過ぎないように清潔にして保湿に心掛けましょう。

【裏ワザ!?】当時3歳の息子に水いぼができて、病院に連れていったのですが、治療するの嫌がったのでどうしようかと思っていました。ママ友から「イソジンきず薬」塗布するといいというのを聞いたので、使ってみたら数日で全部の水イボがなくなりました!私の使い方は綿棒に「イソジンきず薬」をたっぷりつけて、水イボにつけて乾かすだけ。3日ほどでなくなりました。(49歳 Hさん)

とびひ 【 発疹ができやすい部位:腕、脚 】

【症状】湿疹、あせも、虫さされなどをかいて黄色ブドウ球菌が感染して起こる炎症が“とびひ”です。強いかゆみと透明な水疱が黄色い膿疱になることもあります。破れると感染力の強い毒素がまわりへひろがります。

【ケア】水疱に気づいたら広がる前に受診しましょう。幹部を清潔に保つために、丁寧に洗って、通気性のあるガーゼで患部を保護しましょう。人から人へうつるため、タオル等は分けて使い、幹部の接触は避けるようにしましょう。

単純ヘルペス 【 発疹ができやすい部位:口の中とそのまわり、鼻や目のまわり 】

【症状】ウイルスに感染して発症。唇や鼻、目のまわりなどに痛みを伴う小さな水疱が複数できます。放っておくと悪化するので、水疱が固まってできたら、直ぐに受診しましょう。

【ケア】果実や汁ものでしみる場合があるので、酸味の強いものは避けましょう。発熱した場合は水分の補給を心掛け栄養バランスのよい食事やたっぷりの睡眠等、体調を整えましょう。

 

 

ウイルス等の感染が原因で発疹が出ることもあります。この場合、発熱と同時に発疹できる時と発熱後しばらくして発疹ができる場合がありますので、熱が出たら、肌の状態を気にしてあげてください。しばらく様子を見ても症状がよくならず発熱したり、ひどくかゆがる場合は必ず受診してください。

風疹 【 発疹ができやすい部位:耳の後ろ、顔、胸、おなか 】

【症状】風邪のような症状や微熱が出た数日後、顔や耳の後ろに小さな赤い発疹が出て全身に広がります。のどや目が赤くなることも。数日で発疹がきえるので、「三日ばしか」とも呼ばれています。発症の時にリンパ節が腫れ、この腫れは解熱後も数週間続くこともあります。平成2年より前にうまれた予防接種を受けていないママが妊娠している場合は注意が必要です。

【うつりやすい期間】発疹が出る7日前~発疹が出てから7日後まで

【登園のめやす】発疹が消失したら

水ぼうそう 【 発疹ができやすい部位:頭、顔、体の中心 】

【症状】約2週間の潜伏期感のあと、高熱と同時にかゆみのある発疹が出て、半日から2日で全身に広がります。必ず受診しましょう。発疹は次第に水疱になり、中の水は透明から白く濁っています。水疱がやぶれると黒いかさぶたになり10日ほどかかります。食事やたっぷりの睡眠等、体調を整えましょう。

【うつりやすい期間】発疹が出る1~2日前から、かさぶたができるまで

【登園のめやす】発疹がすべてかさぶたになったら

 

 

麻しん(はしか) 【 発疹ができやすい部位:耳の後ろ、顔、胸、おなか 】

【症状】感染力の強い病気です。感染後、10日ほどで最初は発熱、鼻水、せきなど風邪に似た症状が続き、一度熱が下がった後、再び発熱(高熱)とともに、不規則なカタチの紅斑が出て、全身に広がります。肺炎、中耳炎を合併しやすいです。

【うつりやすい期間】発症1日前から、発疹が出てから4日間

【登園のめやす】解熱してから3日が経ってから

川崎病 【 発疹ができやすい部位:全身 】

【症状】5歳までの子どもに見られる原因不明の疾患です。高熱、両側の眼球結膜(目の白いところ)の充血、真っ赤な唇と苺のようにブツブツの舌、体の発赤疹、手足の腫れ、首のリンパ節の腫れ、BCGを接種した場所が赤くなる、などの症状がでたら、すぐに小児科へ行きましょう。川崎病は自然に治ることはなく、早い治療が必要です。

手足口病 【 発疹ができやすい部位:手、足、口の中 】

【症状】口の中に盛り上がった赤い丘疹や水疱ができます。次に手足に米粒を埋め込んだようなカタチのは発疹がでて、たまにひざやお尻に出ることもあります。口の中の発疹が破れると痛みで食欲が落ちたり、よだれが増えます。熱は出ても37~38度台です。本来、夏に多い病気ですが、ここ数年は4月から流行り出したり、9月~10月が流行のピークを迎える年もありました。

【うつりやすい期間】手・足・口に水疱が出ている数日間

【登園のめやす】熱が下がり、普段の食事がとれるようになったら

突発性発疹 【 発疹ができやすい部位:おなか、背中 】

【症状】発熱後にピンク色の発疹が出ます。ヒトヘルペスウイルスに感染して起こる病気、突然高熱が出て、数日続いたあと、熱が下がるのと同時に大小の淡い発疹がお腹や背中を中心に現れます。発疹は2・3日で消えるのが特徴で多くはこの流れで治ります。多くの場合赤ちゃんの初めて発熱になることが多いようです。熱はありますが比較的機嫌が悪くないのも特徴のひとつです。熱が続く場合や熱性けいれんが20分以上続いたり、白目が黄色くなったりなどの症状がある場合はすぐに受診しましょう。

伝染性紅斑(りんご病) 【 発疹ができやすい部位:顔、頬、腕、太もも 】

【症状】熱は微熱程度。発疹で頬がリンゴのほっぺのように真っ赤になり、両腕、両ももなどに網目状の紅斑が出ます。春から夏にかけて流行することが多いようです。2才未満の発生は稀で幼児から小学校低学年に見られます。

【うつりやすい期間】発疹が出る前の1週間

【登園のめやす】全身の状態がよければ登園できますが、登園許可証が必要な場合も

【Topic】大人はうつらない。と言われていますが、名古屋ベビータイムズ編集部のスタッフは「大人のりんご病」にかかりました。症状は微熱が5日程度続いてその後、手の指や膝の関節痛、手や足の裏にむくみと痒みが出てきました。倦怠感も長く続きました。3週間程度でどの症状もきれいになくなりましたが、子どもより症状が長くて辛い感じでした。

 


よくある子どもの肌トラブル。症状によっては人にうつしてしまうものもあるので、気になる症状があったら皮膚科や小児科を受診することをおすすめします。保育園や幼稚園に通っている子は特に注意しましょう。また、感染症の場合は、医師の診断後、登園許可証が必要になることもあるので園に確認してみると良いでしょう。

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